長時間フライトの過ごし方 機内を満喫するために 後編

シリーズでお届けしている、羽田~ドバイ~ニースの空の旅。飛行機の中で快適に過ごすために、私が心がけていることをご紹介します。前編はこちら

睡眠のとり方 就寝のタイミングと方法

フライトでの過ごし方 前編で、機内では到着地の時刻に合わせて行動することをお話しました。この到着地というのは、お乗りの飛行機の到着地ではなく、ご自身が向かわれている最終目的地のことを指しております。機内の消灯時間が必ずしも、最適な就寝のタイミングとは限りません。ご自身で調整して、予め時間を設定しておくとよいでしょう。

旅行でも出張でも、滞在日数には限りがあります。時差ボケ調整のために時間を費やしてしまうのは惜しいですよね。ですので、なるべく飛行機での移動時間を使って、身体を馴らしておくのです。

とは言っても、突然生活リズムを変えるのは大変ですし、増してや、慣れない機内環境でリラックスしてすんなり眠るのは難しい…。

普段の生活において、就寝前のルーティーンがある方や、これをすると眠気が催される、などという物事がある方は、フライト中に再現できるように、ご準備されておくといいでしょう。また、時差ボケ対策として、半強制的に眠りに就くために、睡眠導入剤などをご用意される方もいらっしゃいます。

私は、病院にて処方してもらった軽めの睡眠導入剤を服用したうえで、マッサージやスキンケアなど、日常で行っているナイトルーティーンを機内でも普段通りに行い、眠るようにしております。

なお、お薬は身体に合わないこともあります。絶対に人から譲り受けたりせずに、必ずご自身で診察を受けて、適切なものを処方してもらってくださいね。

ストレッチやマッサージで、心身ともにリフレッシュ

エコノミークラス症候群という言葉を耳にしたことがある方は多いと思います。狭い座席に長時間座り、血行不良が起こることで引き起こされるものです。同じ姿勢をずっと取り続けているのではなく、マッサージをしたり軽く運動をしたりすることで、予防することができます。

また、身体を動かすことは良い気分転換にもなります。飛行機という密室空間で、長時間見知らぬ人たちと一緒に過ごすわけですから、自覚がなくても、緊張から身体に力が入っていることもあります。意識的に、自分の心と体をリラックスさせてあげましょう

私がいつもやっているのは以下の通りです。
座席にて行うもの
 ・足のつま先で、グーチョキパーをする
 ・ふくらはぎを揉みほぐす
 ・脚を持ち上げて、つま先を天井に向ける
トイレなどで席を立つついでに行うもの
 ・四股を踏むような体勢で股関節を伸ばす
 ・前屈
 ・屈伸運動

座りっぱなしだと、体内の水分が下半身に滞っている感覚がします。ですので私は、重点的に脚に働きかけたり、重力に逆らって血液が流れるように促すことを心がけています。まめに行っておくと、浮腫みなどの症状も緩和されるのでおすすめです。

トイレにいけない?! シートベルトサイン点灯時の注意

飛行機の離着陸以外のタイミングでも、気候により予期せぬ揺れが生じる際などに、シートベルトサインが点灯します。ボーンという音とともに、頭上のサインに明かりが点くのですが、このサインが消えるまでの間、席を離れることはできません

シートベルトサインは、機長がコックピット内で操作しているもの。安全を守るための措置ですので、乗務員たちでさえ、席に戻って、シートベルトを締めて待機するのです。

どうしてもお手洗いに…、といった場合でも例外ではありません。席を立ってお手洗いに向かったとしても、乗務員に止められます。往路での私の座席が、ちょうどお手洗いの近くだったのですが、サイン点灯中にもかかわらず、あまりにも多く人がくるのを見かねてか、乗務員が、外側からトイレに鍵をかけている様子を見かけました。

以前、搭乗前の過ごし方について触れた際、私は機内に沢山の飲料を持ちこんで水分補給をしている、とご紹介しましたが、飲む量が多い分、当然お手洗いに席を立つ回数も多めだと思います。そんな私でも我慢しなければいけないのですから、タイミング次第では冷や汗寸前です(笑)

これまでに、トイレに席を立とうとした瞬間にサインが点いたことがあり、そこからサイン消灯までの30分ほどは、自分の気をそらせるのに必死でした。お手洗いはまめに済ませておくことをおすすめします。

いかがでしたか

慣れない空間でこそ、自分のペースを作ると気持ちも楽に過ごせます。もちろん、乗務員の方の指示に従うことや、周囲の方々へ配慮をすることは大前提ですよ。

HANAE